
第48回日本アカデミー賞で13受賞をしたことでも話題になった『正体』が公開から1年経たずしてNetflixにて配信されたので、軽度嘔吐恐怖症で2児童の母の私がご紹介いたします。
あらすじ
日本中を震撼させた凶悪な殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜流星)が脱走した。潜伏し逃走を続ける鏑木と日本各地で出会った沙耶香(吉岡里帆)、和也(森本慎太郎)、舞(山田杏奈)そして彼を追う刑事・又貫(山田孝之)。又貫は沙耶香らを取り調べるが、それぞれ出会った鏑木はまったく別人のような姿だった。間一髪の逃走を繰り返す343日間。彼の正体とは?そして顔を変えながら日本を縦断する鏑木の【真の目的】とは。その真相が明らかになったとき、信じる想いに心震える、感動のサスペンス。(公式サイトよりhttps://movies.shochiku.co.jp/shotai-movie/)
嘔吐恐怖症の方は観られる??
吉岡里帆さん演じる沙耶香との居酒屋での飲酒シーンで飲み過ぎて吐き気からの急いでトイレへ運ばれるというシーンがあり、特に嘔吐シーンや音声などはありませんが、嘔吐恐怖症の方には注意が必要なシーンかと思います。
子どもと一緒に楽しめる??
映倫ではPG12とされており、鎌を使った殺人シーンがあるので、血が苦手な方、残虐なシーンが苦手な方は大人でもやめておいた方がいいかと思います。
子どもと観ていて気まずくなるような過激なシーンはありません。
こんな方にオススメ!!
✳︎横浜流星さんが好きな方
✳︎冤罪について考えたことがある方
✳︎誰かに信じてほしい話がある方
✳︎誰かのために一生懸命になったことがある方
ネタバレあり感想
公開当時からかなりCMやバラエティの宣伝などで観る機会が多く気になっていながらも観ないままに近くの映画館での上映が終了してしまい、日本アカデミー賞での受賞数を見て観れなかったことをより後悔していたのですが、なんと、1年経たずしてNetflixにて配信されたので早速観れました。
児童養護施設出身の心優しい高校生の横浜流星さん演じる鏑木慶一が学校からの帰宅途中に悲鳴を聞き駆けつけた家の中では一家が惨殺されていて、唯一生き残った原日出子さん演じる由子はパニック状態でもう虫の息だった一家の父親から背中に刺さっている鎌を抜くことを頼まれた鏑木が鎌を抜いたタイミングで警察が到着、鏑木は逮捕され、何度も殺害を否定するも警察上層部の意向もあり死刑囚となってしまうというのが、高校生が背負ってしまったものとして悲惨すぎてなんとか無罪に!と祈らずにはいられなくなりました。そもそも、悲鳴を聞いたからといって会ったことのない他人の家に足を踏み入れる?や目を覆いたくなるくらいの悲惨な現場を見て頼まれたからといってすぐに鎌を抜く?など疑問に感じた点もありました。ただ、もしかしたらそれこそが心優しく人を疑わななかった鏑木ならではなのかもしれないとも思います。ただ警察が来るタイミングがちょうどすぎるし誰が通報したの??とすら感じてしまうところはありましたが、そこは置いといて、、、
必死の逃亡の先、劣悪な環境の工事現場でまず出会ったのが森本慎太郎さん演じる和也で借金まみれながらも元気に働きお年寄りのフォローをした結果足を骨折してしまい勤務先が労災を受け入れないことをきっかけに話すようになり鏑木の初めての友達となったのにもかかわらず、テレビのニュースに出ている逃亡犯に特徴が似ていると感じてしまって通報。そしてその場から逃げる。次はフリーのライターとして吉岡里帆さん演じる沙耶香と出会い一緒に暮らすようになるも次は別の記者に通報されまた逃亡、次は由子の妹の浩子がいる勤務先の水産加工場で働き浩子の退社と共に退社、最後は山田杏奈さん演じる舞の勤務先で由子がいる介護施設で働くところで捕まってしまうのですが、まず、警察取り逃しすぎ!!と思わずにはいられないくらい目の前にいて取り逃すこともあり、日本の警察が心配になるくらいでした。そして、友人として仲良くしていた和也がテレビで観たホクロの位置、火傷の跡などから疑い始め、震える手で通報するのがリアルで実は身近に殺人犯がいると気がついたときの恐怖を感じました。ただ、一緒に住み恋人のような関係になって一緒に住んだ沙耶香はお互いに多少好意があったとはいえ一人暮らしの部屋に出会って日が浅い男性を住まわせる?と思ったり、鏑木に好意を寄せていた舞は自身のSNSに鏑木の動画を無断で載せてたことから警察に見つかったりと、比較的女性陣大丈夫か?!と思ってしまいました。
また、鏑木の逃走中に似たような殺人事件が起きその犯人として足利が捕まったことから、鏑木の冤罪説が出て沙耶香を中心に和也、舞が鏑木の事件の再調査を求める署名活動を行ったり、警察に捕まる前記憶の戻った由子が話した言葉を配信した様子から世論が変わり、鏑木と面談した山田孝之演じる刑事の又貫は鏑木の”綺麗な世界だと思いたかった。正しいことを正しいと言ったときに信じてくれる人がいると信じたくて逃亡した。”といった趣旨のことを聞き上からの指示に背き再調査、ラストシーンは裁判のシーン判決は無音、傍聴人は拍手喝采で沙耶香、和也、舞は泣いているというところでしたが、私個人としては判決の無罪という言葉を聞きたかったなと思いました。
元々の横浜流星さんがかなりの美形なので、顔を隠していた始めの潜伏先の工事現場はともかく、他はバレるだろうと思ってしまうくらい美形でした。そして、かなりの体力身体能力で逃げきり、更にライターとしても上手で介護職もできて万能人間すぎる、、、
一度疑われしまうと人生を奪われてしまう冤罪というものの怖さ、行く場所行く場所で誠実に過ごしたことで周りの人を魅了し、信じさせるすごさ、正しいことを折れずに言う大切さを感じました。
さすが日本アカデミー賞多数受賞作品と言わざるえない映画でした。
こちらの映画は原作があるものなので、今回2時間という時間では疑問に感じてしまったところも描かれているかと思うので読んでみたいと思いました。
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