【湖の女たち】琵琶湖に写し出される過激で無常な世界

ま行

 

わたし
ゆる

2023年に松本まりかさん、福士蒼汰さん主演で公開されていた『湖の女たち』がNetflixで配信スタートとなったので早速観てみました。軽度嘔吐恐怖症、2児母の私がご紹介します。

 

 

 

 

あらすじ

 

事件の捜査にあたった西湖署の若手刑事・圭介とベテランの伊佐美は、施設の中から容疑者を挙げ、執拗な取り調べを行なっていく。その陰で、圭介は取り調べで出会った介護士・佳代への歪んだ支配欲を抱いていく。
一方、事件を追う週刊誌記者・池田は、この殺人事件と署が隠蔽してきたある薬害事件に関係があることを突き止めていくが、捜査の先に浮かび上がったのは過去から隠蔽されてきた恐るべき真実・・・。それは、我々の想像を超えた過去の闇を引き摺り出すー。そして、後戻りできない欲望に目覚めてしまった、刑事の男と容疑者の女の行方とはー。(公式サイトよりhttps://thewomeninthelakes.jp/)

 

 

 

嘔吐恐怖症の方は観られる??子どもと一緒には観られる??

 

嘔吐シーンはなく、飲酒、体調不良シーンもほとんどありません。大抵の嘔吐恐怖症の方でも安心して観られると思います。

 

映倫では特に指定はありませんでしたが、Netflixでは16歳以上の鑑賞を推奨しています。個人的にはパワハラシーンや性的なシーンが多くR18ではなかったことに驚くくらいです。親子で鑑賞するのには向いていない映画かと思います。

 

 

ネタバレあり感想

 

原作は芥川賞も受賞した吉田修一さんの同名小説で、いくつかの実際の事件から着想を得た作品だったらしいのですが、恥ずかしながらその事件の全てを知っていたわけではなく、映画という2時間程度の中では理解しきれないところがありました。

 

過激なシーン多数で、こんなことまでしていたの?!と福士蒼汰さん、松本まりかさんには驚いてしまいました。殺害事件時間の松本まりかさん演じる佳代の秘密を知っている福士蒼汰さん演じる刑事の圭介はあっという間になんとも妖艶な主従関係に、、、圭介は上司のパワハラのうさを晴らすように、佳代は15歳から母親代わりをしてきた寂しさからか、どんどん依存していくようになってしまうのが、自分の経験していない世界観すぎて心情を共感することができませんでした。

途中、圭介の上司の浅野忠信さん演じる伊佐美の行き過ぎたパワハラ、執拗すぎる財前直見さん演じる介護士の松本さんへの取り調べには胸が苦しくなりますし、後半に松本さんが事故を起こし警察の責任を言及され始めてからやっとマシになるかと思いきや更に追い詰めるし、本人もやりきれない過去があっての今だとはあってもあまりに酷すぎる、、、この映画の舞台が昭和とかなのか?と感じてしまうまでに時代錯誤に感じてしまいました。最後に松本さんが弁護士をつけて不当な取り調べを受けたと訴えたときは少しスッキリしてしまいました。

犯人はまさかの人物で、福田桃子さん演じる記者の池田が問い詰めたときの表情に狂気を感じました。ラストまで捕まることもなく、今後も老人殺しを続けていくだろうとなんとも言えない余韻を残していきました。

介護施設での殺人事件に、関連する過去の事件、そして随所に散りばめられる過剰なパワハラに過激な主従関係のシーン、、、ラストも何かが解決されることもなく、ただ無常な空気と綺麗な湖の対比で原作未読ということもあるかもしれませんが、私には理解しきれなかなったように感じました。

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