2019年に公開され吉岡里帆さんが日本アカデミー賞新人賞を受賞されるきっかけの一つとなった『見えない目撃者』を鑑賞したなで、軽度嘔吐恐怖症で2児の母の私がご紹介いたします。
あらすじ
警察官として将来を有望視されながら、自らの過失による事故で視力も大切な弟も失い、失意の底にあった浜中なつめ(吉岡里帆)は、ある夜、車の接触事故に遭遇する。なつめは、立ち去る車の中から助けを求める少女の声を耳にするが、警察は彼女の訴えを聞き入れない。視覚以外の並外れた感覚、警察学校で培った判断力、持ち前の洞察力から、誘拐事件だと確信するなつめは、現場にいたもう一人の目撃者・国崎春馬(高杉真宙)を捜し出す。 事件に気づきながら犯人を見ていない目の見えないなつめと、犯人を見ていながら少女に気づかなかったスケボー少年の春馬。“見えない目撃者”たるふたりの懸命の調査によって、女子高生連続猟奇殺人事件が露わになる。その真相に近づくなつめたちに、犯人は容赦なく襲いかかる。絶命の危機を前に、彼女らは、誘拐された女性を助けることができるのか。(東映ビデオよりhttps://www.toei-video.co.jp/special/mienaimokugekisha/)
嘔吐恐怖症の方でも観られる??子どもと一緒に鑑賞できる??
嘔吐シーンありません。損壊され遺体を発見した刑事の嘔吐とか他の作品ならありがちなので構えていましたが、一切ありませんでした。
映倫では肉体損壊、殺傷による出血の観点からR15となっており、私個人としては成人するまで観なくていいんじゃないかなと感じるくらい残虐なシーンが多かったです。主人公の盲導犬が傷つけられるシーンもあるので、動物愛好家の方の鑑賞はオススメできません。
ネタバレあり感想
元は韓国映画のようなのですが、そちらは未視聴でこちらの映画のみを鑑賞しました。
最初から最後まで息を呑む展開の連続で、目が見えなくなるまでの過程は衝撃でしたし、ただあんなにしっかりした姉(しかも警察官なりたて)が非行気味の弟の言うこと聞いて運転中にキーホルダーなんてとるかな?とは感じました。
弟を事故で亡くし、自分もその事故で目が見えなくなってしまい夢だった警察官の仕事もやめてうちに篭ってしまっていた主人公のなつめが、事故の音を聞き駆けつけたときに拉致されている女子高生の声を聞き、助けるために警察に駆け込むも盲者ということや精神科に通院していることから相手にされず、そんなときにあと一年で定年の刑事木村さんがなつめが元刑事だということを知り協力的に、、、やはり警察は身内意識が強い??
なつめの目が見えないとは思えない行動力や真っ直ぐさに犯人と対峙したことのある春馬や刑事木村さん、吉野さんも協力的になり何度も危ない目に遭いながらもどんどん犯人に近づいていくのですが、警察の2人がびっくりするほどの単独行動でどんどん犯人に殺されてしまい、こんな凶悪事件の犯人なんだからもっと警戒して!!と観ながら何度も思ってしまいました。
作中何度も何度も繰り返される遺体を損壊するシーンはしんどいし、犯人に追われたなつめを助けるためにいつも静かで優秀な盲導犬のパルが刺されてしまうシーンは観ていてとても苦しく、ラストシーンで弟のお墓参りに行ったときに元気なパルの姿を観たとき、よかったと自然に声が出るほどほっとしました。
全体的に目が見えないなつめが盲導犬のパルのリードを離してしまい足の点字ブロックの感覚だけを頼りに走ったり、どこの駅も駅員が一切いない地下鉄や単独行動の刑事たちなど疑問点もありましたが、犯人は意外性があり、面白かったです。
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